今から始めるブロックチェーン! 仮想通貨だけじゃない!

今から始めるブロックチェーン! 仮想通貨だけじゃない!

はじめに

AI やクラウド、5G などと並んで、昨今トレンドとなっている IT 分野のキーワードであるブロックチェーン。仮想通貨に関連する技術というレベルで知っていたり、聞いたことはあっても一体どんな技術なのか、自分たちの生活にどんな影響があるのか、どうやって使えばいいのかとなると目を伏せたくなる方も多いかと思います。

今回はブロックチェーンの基礎編、入門編として簡単に概要を掴むためのエントリーです。私自身も勉強中の身なので未熟なところがあるかと思いますが、生暖かい目で見守ってください。

ブロックチェーンとは?

ブロックチェーン英語: Blockchain、ブロックチェインとも[1][2])とは、分散型台帳技術[3]または分散型ネットワークである[4]ビットコインの中核技術(サトシ・ナカモトが開発)を原型とするデータベースである。ブロックと呼ばれる順序付けられたレコードの連続的に増加するリストを持つ。各ブロックには、タイムスタンプと前のブロックへのリンクが含まれている。理論上、一度記録すると、ブロック内のデータを遡及的に変更することはできない。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

人は新しい知識を学ぶ時、大体 Wikipedia を参照します。というわけで、ググってみると上記のような説明がされています。ブロックチェーンを簡潔に言い表すのならば、「特定の情報を共有するネットワークにおけるセキュアな情報交換の仕組み」です。これだと仕組みが想像しづらいのでもう少しイメージしやすい言い方をしていきます。

ブロックチェーンでは、データをブロックと呼ばれる単位で管理し、それらをチェーンのように連結していくことで管理するデータベースです。このブロックはその前のブロックのハッシュ値を含んでいるというのが大きな特徴です。これによって、連結されたブロックの中の情報を誰かが改竄しようとした場合、その後に連結されている全てのブロックに含まれるハッシュ値が変わってしまいます。そのため、過去のデータを改竄しようとした時には関連する全てのチェーンを変更しなければいけない異なります。このように、やり取りされた全ての処理が一つのデータベースに追記されていくのが「台帳」と呼ばれる所以です。

とはいえ、これらのやりとりを誰か1人が管理していたらその人が悪意をもって編集したり、その台帳が外部から攻撃されて改竄されれば終わりです。なので、ブロックチェーンではこの台帳を分散して管理します。

この分散にはいくつかの目的がありますが、例えばブロックの次のチェーンを獲得するために使われます。一番最初にこのハッシュを求めた人が次のチェーンをつなげる権利を持つ、と言ったようにその分散ネットワークに参加する意義を持たせています。この時分散されて計算されることから、特定の悪意をもった参加者が改ざんを狙っても、大多数の計算結果と異なればそれが認められなくなる形になります(ある種の集合知のようなものですね)。

また、従来であれば金融機関のように中央集権機関が一貫して行っていたトランザクション処理や整合性の保証を、分散ネットワーク全体で担保することになります。そのため、高価で絶対に落としてはいけない中央システムの存在を必要とせず、より可用性の高い分散システムが構築できます。

このように、ブロックチェーンは分散されたネットワーク内における計算リソースを活用した信頼性の高いデータベースを構築していくための技術です。

ブロックチェーンは何がいいのか

ブロックチェーンを表す特徴的なワードとして「データベース」をあげましたが、いわゆる RDBMS とはその性質は異なります。わかりやすい違いはそのデータの信頼性です。SQL などの RDBMS ではクエリなどで読み出されるデータがその時点の事実です。対してブロックチェーンでは、その時点でのデータが生成された一連のやりとりべてが事実となります。

わかりやすくいうと、SQL では更新操作によって保存されているデータを更新す流ことができますが、ブロックチェーンでは更新(上書き)処理がチェーンで連結されていくだけです。これによって、現状の値がどうかという観点の他に、改ざんが行われたかをチェックすることが可能です。この特徴がビットコインを含めた仮想通貨でも使われる理由の一つです。

上記の特性によって、ブロックチェーンには追跡性が高いという特徴があります。つまり、「やりとりの履歴が全て参照可能で、かつ後から改ざんされにくい」という特徴があります。

ブロックチェーンの特徴で「データベース」という言葉を挙げましたが、 RDBMS とは異なる特徴を持つことは理解していただけたかと思います。この特徴を理解すると、ブロックチェーンと RDMS のどっちを使えばいい? から、どちらも使いこなす! という意識に変革できると思います。 (RDBMS をキャッシュとして使い、ブロックチェーンをマスターとして使うなど)

ブロックチェーンの利用シーン

金融系に利用されやすいのは既に少し勉強された人には自明のことですが、活用事例としては既に複数の事例があります。仮想通貨だけではないその使い道を紹介します。(ちなみに仮想通貨は個人で作ることも可能です。)

金融系:TØ(Overstock)

まずはフィンテックの分野から紹介します。Overstock 社は TØ という株式取引のブロックチェーンプラットフォームを提供しています。「TØ」には T+0 という意味があり、取引から受け渡しまで3日かかる(T+3)金融業界の常識を覆そうというプロジェクトです。

利用者は TØ.com 上で株式の取引や決済を行います。ブロックチェーン上で株式を発行、暗号化して取引することで流動的な資産のやり取りを安全に管理するのが目的です。ブロックチェーンの特性を活用することで、データの信頼性を高めつつ、従来発生していた中央集権的な管理コスト(時間とお金)を削減することができます。

資産管理:Factom

Factom は、米 Factom,Inc によって運営されるドキュメントやデータの記録管理プラットフォームです。主に公的書類の保管、管理を目的としており、不動産の登記や住民票などの書類を管理することに使われています。

従来はこういった公的書類をやり取りする際に、その情報が本当に正しいことを証明する役割として信頼性の高い第三者機関が存在する必要がありました。不動産の売り手と買い手を仲介する役割としての「不動産業者」が該当します。この第三者機関の役割を分散されたプラットフォームの上で運用することで、セキュリティコストを大幅に削減することが見込めます。

ライドシェアリング:La’ZooZ

ライドシェアリングというと一番有名なのは Uber かと思います。移動手段を求めるユーザーと空き時間に車を使って収入を得たいドライバーをマッチングさせるサービスです。

La’ ZooZ は運営している本体の会社は存在しないブロックチェーンを利用した分散型のサービスです。これによって仲介元への手数料などが不要となるので、よりお得なシェアリングエコノミーを実現できると期待されます。サービスそのものへの純粋な対価を与える仕組みです。

La’ ZooZ 公式サイト

商流管理:AURA

AURA(オーラ)は「ルイ・ヴィトン」「ディオール」などの数多くのブランド企業がまとまった大手企業体が提供するブロックチェーンプラットフォームです。ユーザーは製品につけられた QR コードからサプライチェーンをトレース可能となっています。そのため、精巧に作られた贋作と正規品を見分けることができます。ユーザーは安心して正規品を入手でき、メーカーは市場にブランド価値を下げる贋作の浸透を防げます。

さいごに

ブロックチェーンに興味を持ったのを機に少しだけ勉強した内容をまとめました。こうしてみると、仮想通貨のための暗号化技術、みたいなイメージがだいぶ覆った印象です。金融取引に限らず様々な分野で活用できる技術だと理解できました。

ブロックチェーンの大きな特徴としては、信用を作るための技術だと思いました。信頼のためのプラットフォームを構築することで、ダイレクトに利用者同士がやり取りする機会、あるいは享受するサービスに対しての安心が高まっていくと考えました。人と人を繋ぐということが意識した技術やサービスがこれからどんどん出てくるのではないかと期待しています。